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スポーツシーンでの活用

10.202015

薬剤師直伝!アスリートのセルフメンテナンスに効く!東洋医学講座2

薬剤師直伝!アスリートのセルフメンテナンスに効く!東洋医学講座2

【季節の変わり目もベストなコンディションでいる】

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猛暑が去って、初秋へと向かう季節の変わり目は、疲れがどっと出やすいときです。暑い夏の間、厳しいトレーニングをしてきたアスリートも同じです。

どんなときも最高のパフォーマンスをするために、コンディションを万全に整えておく必要があります。そのためには同じ【疲れの症状】でも色々なものがあり、対処方法も異なることを知っておく必要があります。

東洋医学では、同じ疲れでも体質や症状によってその原因や対処が異なると考えます。この考え方を用いて明らかにした病気の姿を“証”といい、病態の基本的なものを表すのが虚(きょ)、実(じつ)です。

東洋医学では人はそれぞれ固有の体質を持ち、症状のあらわれ方も個々人によって違うと考えます。これを「同病異治(どうびょういち)」といいます。人はそれぞれ固有の体質を持ち、症状のあらわれ方も個々人によって違うため、同じ病気でも、治療の方法が異なってくるのです。その際、個々人の体質や、かかりやすい病気の傾向を知るために生まれながらの体質タイプを、「虚証」と「実証」に大きく分けています。

簡単にいうと、虚証は本来の生命力が弱まって体の機能が低下した状態=「虚弱な人が不健康な状態」、実証は有害物によって体の機能が阻害された状態=「壮健な人が不健康な状態」です。

同じ“疲れ”という症状があっても、捉え方が虚証と実証では違ってくるのです。

 

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虚証の方のメンテナンスアドバイス

  • 虚証は疲れが出やすい傾向

虚証は一般に疲れやすい、胃腸が弱い、など虚弱な人が多い傾向があります。しかし、虚証だからと言って必ずしも寿命が短いわけではありません。また、色白で虚弱そうな人がみんな虚証というわけでもありません。

虚証は慢性的な症状を訴えることが多いことが特徴です。

病気になっても症状は比較的穏やかです。

 

  • 低下した気(生命力)を高める

虚証とは本来の気(生命力)が弱まり、体の機能が低下した状態です。

メンテナンス方針としては気を補う必要があります。

原則は、低下した気を高めることです。

気には、大きく2種類あります。

肺(空気)と胃腸(飲食物)で造られる「後天の気」と、生来の「先天の気(元気)」があります。

 

虚証は、気を普段から丈夫にしていく必要があります。

 

  • まずは、弱っている機能を休める

気を高めるために、まずは弱っている機能を休めることから始めましょう。

例えば胃腸機能が弱っていると感じる人は、胃腸に負担をかけない食事を心がけることが大切です。夏の間、冷たいものを食べ過ぎて胃腸が疲れていると感じたら、まずは胃腸を休めましょう。基本は「温かいものを少量」「和食粗食で腹八分目」です。「精をつけるため」と無理にたくさん食べたり、脂っこいものや刺激物などを摂ってしまうと、かえって胃腸の機能を低下させてしまうので注意が必要です。

 

また、虚証は冷えに弱いことが多く、クーラー病になったり、秋口の涼しさにうっかり窓を開けて眠って冷えてしまったりして体調を崩す人が増えるので、気をつけましょう。

 

アドバイス

 

実証の方のメンテナンスアドバイス

 

  • 実証タイプの疲れは潜みやすい

実証は比較的丈夫で、実際は疲れていても疲れを感じにくいという特徴があります。

しかし、実証だからといって必ずしも虚証より寿命が長いとは限らないし、一見がっしり丈夫そうな体格でも、実は体力のない人もいます。

見かけだけで判断はできないということですね。

実証は普段は元気ですが、ひとたび体調を崩すと急激な症状があらわれることが多いです。

 

  • 自分にとって有害なものを避ける

実証は、有害なものによって体の機能が阻害された状態です。メンテナンス方針としては有害物(邪)を除去する必要があります。

原則は、有害物質を避けること。

とはいえ、何が有害かは個々で異なります。

例えば「お酒を飲むと下痢をしやすい」という自覚があるならお酒を控えたり、「空気が乾燥すると風邪をひきやすい」という自覚があるならマスクや加湿器を使うといった対策をとることがとても大切です。普段から「自分に有害なものはなにか」ということをかえりみて、それをできるだけ避けましょう。

 

  • 見逃さないで!疲れは体が発する警告です!

実証は疲れをあまり感じない分、つい無理をして体に負担をかけてしまうことが多い傾向があります。アスリートはこのタイプが多いかもしれませんね。少しでも「いつもと違って調子が悪いな」と思ったら、早めに休むのが鉄則。

「休むわけにはいかない!」と無理し続けていると、突然高熱が出るなど急激な症状に陥りやすいので気をつけましょう。

特に男性は「このぐらいの疲れなんて」と我慢しがちなので、普段から自分の体の声によく耳を傾けることが大切です。

また、環境が変わったときや、大きな節目、あるいは季節の変り目などの「境目」にガクンと疲れが出て体調を崩してしまうケースが多いです。

そうしたときはできるだけ休息をとるように心がけましょう。

 

 

 

 

中間証の方のメンテナンスアドバイス

 

  • 気持ちいいことは体にいいこと

タイプに関係なく言えることですが、基本的に自分が「気持ちがいい!」と感じることは体にもいいことです。

「これは効いたよ〜」と他人に勧められたり、流行法があっても、その方法が自分には苦痛であれば、それは自分の体には適切ではないといえるでしょう。

「何が自分には足りていないのか」「何が自分には害なのか」「何が自分にとって心地よいのか」といったことを、自分の経験則や微妙な体の変化から常に察知することで、病を未然に防ぐことができます。

 

シーズンが終わる人も、これからシーズンに突入する人も。

セルフメンテナンス力をアップさせて、いつもベストなコンディションに近づけるようにしましょう!


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